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五色沼トレッキングで天然色のカラフル沼めぐり<前編>

エメラルドグリーンの毘沙門沼からスタート!

 

今回ご紹介するのは、西あだたらエリアの裏磐梯にある五色沼。正式には「五色沼湖沼群」といい、色合いの異なる大小30ほどの沼が点在する、福島県内屈指の観光名所です。

 

 

一体には全長約3.6kmの「五色沼自然探勝路」が整備されていて、トレッキングコースとして人気を集めています。時間は片道70分ほど(ゆっくり歩くと90分~)。探勝路の入口は、五色沼の中で最も大きい毘沙門沼側からの「五色沼入口」と、桧原湖近くの柳沼側からの「裏磐梯高原駅口」の2カ所があります。

 

 

 

晩夏から初秋、そして紅葉シーズンと、これからの季節にぴったりな五色沼トレッキング。その魅力をお伝えすべく、8月半ばに岳温泉観光協会の山ガール・マルちゃんとトレッキング初心者のオーちゃんが五色沼自然探勝路を歩いてきました!

 

今回は五色沼入口からスタート。エメラルドグリーンの水面が美しい「毘沙門沼」をバックに気合十分の2人、いざ出発です!

 

 

毘沙門沼沿いに設けられた探勝路を数分歩くと視界が開け、沼越しに磐梯山を一望できるビューポイントがあります。この日は天気がよく風もなかったので、水面が水鏡となり、磐梯山の荒々しい火口壁やアカマツなどの森、青空を映して絵画のような美しい景色が見られました。まさに絶景!です。

 

 

さらに少し歩くと沼の幅が狭まり、透き通った水の中に大きな鯉が悠々と泳ぐエリアに至ります。ここも毘沙門沼。同じ沼でも、場所によってまったく異なる表情を見せてくれるのがおもしろいですね。

 

 

 

青、緑、赤褐色、色合いの違いの秘密は?

 

木々の間に見え隠れする毘沙門沼を左手に、森の中を進んでいきます。この探勝路はアップダウンがあまりないので、トレッキングに慣れないオーちゃんも無理なく歩けていました。

 

やがて右手に見えてきたのが「赤沼」。水面は青みがかった緑色なのになぜ赤沼?と疑問に思い、調べてみると、水に鉄分が多く含まれているため葦などの草木が赤褐色に染まることが名前の由来でした。なるほど~。

 

続いて現れたのは「みどろ沼」。抹茶ミルクのような緑白色と赤褐色、さらに青みがかった部分もあり、なんとも複雑な色彩を見せています。水深や水草の繁茂の違い、光の加減でこうした多彩な色合いが生まれるのだそうで、またまたなるほど~です。

 

 

探勝路のそばを流れる沢のせせらぎを聞きながらさらに森の中を歩いていくと、右手に五色沼の中で2番目に大きい「弁天沼」が見えてきます。コバルトブルーの水面にアカマツ林や葦、青空が映り込んでこれまた絶景です!

 

 

沼のそばに設けられている展望台にのぼると、弁天沼の向こうに吾妻山系の山々が望めます。視界が開けた広々とした景色は開放感たっぷりで、気持ちが晴れ晴れとします♪

 

 

それにしても、沼によってなぜこんなに色合いが違うのか不思議ですよね。ここでちょっとブレイクして、五色沼の成り立ちと色彩の謎について見てみましょう。

そもそも五色沼が誕生したのは1888(明治21)年と、わずか131年前のことです。この年の7月15日、磐梯山が噴火しました。水蒸気爆発により山頂の北側が山体崩壊を起こし、岩なだれが発生。岩や土砂で川がせき止められ、大小数百もの湖沼が生まれました。五色沼湖沼群もその中の一つです。

 

「五色沼」という名前は、沼ごとに多彩な色合いが見られることに由来します。その色の違いは、さまざまな火山性物質を含んだ、性質の異なる水系の水が混ざり合うことで生まれるとされています。さらに季節や天候、時間帯、見る場所などによっても微妙に色彩が変わるので、訪れるたびに違った表情を見せてくれるのです。多くの人を魅了してやまない五色沼の神秘的な色には、こんな秘密があったんですね。

 

さて、色彩の謎が解けたところで次なる沼を目指して先へ進みましょう!

五色沼トレッキング後編へ続きます → https://www.dakeonsen.or.jp/column/526/

 

スポット情報
五色沼湖沼群
住所:福島県耶麻郡北塩原村大字檜原
電話番号:0241-32-2349(裏磐梯観光協会)
駐車場:あり
ホームページ:https://www.urabandai-inf.com/?page_id=141

 

 

 

 

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